こんばんは。
そろそろ梅雨も明けそうで、これから本当の夏が始まる。ただし、自分にとって積年の課題である「体力の向上」には全く着手できていない。先日も外出してすぐに冷房の効いた喫茶店へ飛び込みレイコーを飲んだ。もちろん、外に出よう、歩こうという意欲があるところは自分自身で買っている。つくづく自分には甘い。
つまるところ積年の課題ってのは、自分への甘さと表裏一体なんだ。
ということで、久しぶりに祇園祭。今年は前祭の宵々山と宵山が土日で、かつ歩行者天国で屋台も出る、前祭が祝日という日程。５類引き下げ後の「もう何でもOK」みたいな雰囲気だと人でごった返すのは目に見えているので、有給休暇をとって14日の金曜日、それも日中のみで人混みを避ける方向で。
幼い頃から慣れ親しんだ祭なので、ノスタルジーも込みでやっと風情を感じられはするものの、多くのインバウンド、観光客らからしてこの祭は果たして楽しいのだろうか──というのがずっと疑問。「あぁ、今年もこの季節やなぁ」と1年の回転を実感するのが祭の醍醐味というか、自分はそれがないと混雑する祭は楽しめたものではないなと思うんだけど、果たして。
まぁかくいう自分は他所の祭を全く体験したことないので何とも言えない。
何はともあれ祇園祭。「ちまきどうですかー」の声と、コンチキチンの音と、じめっとした暑さを「確認」しに行くのが大きな動機で、特段新しい何かを発見しに行ってるわけではない。自分はいつだって何か新しい何かを探して生きてはいない、すっかり中年だということ。
誰もが平時を取り戻したようで、でも何かは変わっているんだろう。久々に歩きづらさを覚えるほど混んだ錦市場を歩いて、嫌な気持ちになった。
前から薄々感じてたけど、いつからこんなに食べ歩きメインの雰囲気になったんだろう。コロナより前の、インバウンド云々のときだろうか。揚げ物とか色々の匂いでとても不快。家に持って帰って調理するのではなく、その場で食えるものばかりが目立ってて、ほとんどの店がパッと食べられるものを売っている。逆に、そういう食べ歩ける商品のない店にはほとんど客がいない。我は豚ではないと、一筋だけ歩いて退散。京都の台所は既製品で溢れている。時代やな。
高校生のときは友人と遊ぶなら概ね河原町通で事が済んでいて、それは今の高校生らにとっては変わらないのかもしれないけど、娯楽が変化したというか、単純に遊んでる人が少ないような気がする。映画館はいくつか閉館したし、新京極のMOVIXも業績は芳しくないと思う。ボーリング場も減ったし、ビリヤード場も減った。祇園はハイソな人々が遊ぶところで、河原町通は中高大学生で、烏丸通はビジネス中心。エリアそれぞれのキャラは明確だけど、ふらっと歩いてる中間層がいないように感じる。もはや京都という街において中間層は少数派になりつつあって、外から観光で訪れる人々と昔からの老人と、少しばかりの学生が大多数になっているような。
ただただ、自分の感覚だけが変化している可能性も否めないけど。
ま、よく考えたらこの日は金曜日で、平日だった。
中間層は仕事してるんだ。つくづく呑気な自分というオチ。
とにかく祇園祭だし、自分にとっては氏神さんでもあるわけなので、八坂神社へ。特別な思い入れが喚起されることはなかった。何かと斜めから感じてるのは空が曇っていたからかもしれない。
ここで少し写真の話を書いておくと、この日は一眼レフに50mmの単焦点レンズを付けて撮り歩いていたわけで、数枚をGRⅢxで撮った以外は全部それ。撮りやすくて失敗の少ないレンズだけど、もう少し広角、あるいは望遠に……という話は前回も書いた。
今は28mm、35mm、85mmというのが選択肢になっていて、あるいはそれらを全てカバーする24-105mmか、あるいは大三元24-70mmか……というのをぐるぐる考えている。
結局、大事なのは何で撮るかではなく、どうやって、何を撮るか、というところであって、道具は手段でしかない。しかしながら、筆によって絵が変わるように、レンズによって写真が変わるものでもある。
レンズはともかくとして、書斎環境は完成の域に達してきたので、せっせとインプットとアウトプットのペースを上げていこう。並行して、体力向上にも取り組みつつ…ね。ではまた。
