軸足の重要性(2022年10月の振り返りに代えて)

こんばんは。

すっかり秋が進行して昼夜の寒暖差が大きくなり、葉が色づき始めています。

(10月がとっくに終わっていることには触れない)

ということで先月の投稿を読んで、引用してみる。

結果的に、渇きを抱くことさえもできなかった9月で、気づけば10月になってしまった。

ひとまず10月という、自分にとっては割と追い風な(はずの)月なので、外の虫の鳴く音を聞いたり、秋空を見たり、秋風に吹かれたり、しっかり10月を身体に染み込ませようと思う。

10月という、自分にとっては割と追い風……と。

その追い風具合を微塵も感じず、10月は既に終わってしまった。

月末に仕事が嫌になって午前中に休みをとって南禅寺あたりをふらふらしたのは、元気の種みたいなものが落ちてないかと、懐かしい場所を頼りにしたから。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/50sec, ISO200

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/30sec, ISO800

これは昨今の風潮だけど、管理者責任、製造者責任を恐れるがあまりに過剰な柵が設置されたり、とんがった製品がなかったり、監視カメラがつけられたりと、息苦しい世界になりつつある。

ここにも柵ができた。

うんざりしつつも、しょうがないかと受け入れるあたり、オーバー30の余裕というか諦めというか。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/30sec, ISO2000

何かと時の流れを感じさせる水路閣。

ここは一度訪れるだけで魅力を味わえる場所ではなくて、人生という長い道程において何度か訪れて、自らの境遇の移り変わりと水路閣の歴史の重みとを重ね合わせて漸く「良い」と感じる場所なんです。個人的見解。

RICOH GR IIIx, 40mm, f4.0, 1/1600sec, ISO200

RICOH GR IIIx, 50mm, f4.0, 1/125sec, ISO200

京都にいると寺社仏閣のサイズ感が麻痺してくるけど、三門はいつ見ても大きいし、立派に感じる。

知恩院といえば三門。

お金を取られるのは残念なんだけど(案の定今回は登ってない)、登れば絶好の佇みポイント。

ということで、私が比較的お気に入りのスポットを短時間で回ったのですが、まぁ少しは元気になったけれど、いまいち起爆剤にはならなかった時間でした。

もう朝が早くて気温が低ければ、また違う空気が吸えたのかもしれない。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/30sec, ISO1000

憧れのレフティーファンタジスタ

プロスポーツの世界において「○○が引退」というニュースが多くなる時期です。

でも、肩入れするスポーツ選手というのは実はあまりいなくて、もっぱら京都サンガF.C.のファンなんだけど。

唯一の例外が中村俊輔だった。

上の本はちょうど中学3年生のときに買ってもらった本で、その前年には日本代表の10番としてアジアカップ優勝へ導き、個人としてMVPも獲った。

足が速いわけでもなく、フィジカルがあるわけでもなく、上背もない(ユースには昇格できなかった)ただ、類まれな技術と素晴らしい左足があった。

ポジションはもちろん司令塔。

全盛期は走行距離も上位だった。

走らずにずっと前線で待っていてチャンスで輝く、王様タイプではない。

足を止めずにずっとチームプレイをして、試合に絡み続ける献身性があった。

一番印象的なのは、サッカーノートを書いていたこと。

自分で課題を見つけて、ひとつひとつクリアしていくことが大事なんだって、そういうことを肌で感じたのはこの中村俊輔からだった。

サッカーはフィールドだけでの勝負ではなく、練習や研究を通じて如何に自分を高めていけるのかという、そういうスポーツなんだって、教えてくれた。

中学のときはキーパーをしていたからポジションは全く違うんだけど、試合を左右する(できる)ポジションであることに責任と悦びを抱いていて、俊輔の姿は何よりの教科書だった。

ここぞという場面で、実力を発揮する。

それが中村俊輔の代名詞だった。

セルティックでの優勝決定戦のロスタイムに決めたフリーキックを何度観ただろう。

ドイツW杯では全ての試合に出たが、コンディションが整っていなかったことは素人目にも明らかだった。

日本が負けたこと以上に、俊輔が100%でなかったことが悔して残念だった。

そして南アフリカW杯。そこに俊輔のポジションはなく、日本は守備的布陣というリアリスティックなフォーメーションをもってして、ベスト16。

俊輔の日本代表が終わり、自分のなかではもう俊輔は終わったと思っていた。

しかし──横浜Fマリノスに復帰後、ベテランの域に達しつつもパフォーマンスは特出していて、2013年にチームは惜しくも年間準優勝ながら、個人としてMVPを撮るなど、円熟味の輝きを発出していたのは、まさしく帰ってきたヒーローだった。

自分のサッカー人生は中村俊輔と重なっていて、当然自分のサッカー人生が終わったあとも何度も輝いた中村俊輔は(しつこいけど)ヒーローでしかなかった。

うーん、悲しいな、引退は。

しかし彼の率いる「中村ジャパン」いや「俊輔ジャパン」をいつか見れると思っているし、そこで誰かを司令塔に置いて世界にインパクトを与えるサッカーを見せてくれることを、心のどこかで祈っている自分がいる。

俊輔ありがとう、というのが結論です。

まだ早いけど、自分の2022が終わったような気分です(これからW杯があるけど)

RICOH GR IIIx, 40mm, f7.1, 1/3200sec, ISO200

RICOH GR IIIx, 40mm, f5.6, 1/500sec, ISO200

大人になってから、特に季節の移り変わりの激しさを感じる。

こないだまで冷房を付けていたのに、急に暖房になったり。

半袖Tシャツからニットを着たり。

日照りの強さが温もりに感じたり。

もう7日になってしまったけど、11月は最も好きな月の一つなので、余裕があるときには季節や天気を噛みしめるような時間を過ごすことができればと思っている。

それではまた。