こんばんは。休日なので夜に書いております、Marloweです。書斎で生産中止になった檸檬堂の定番レモンを飲みながら書いております。これ美味しいですね。
さて、このサイトを立ち上げてまだ1つも書評めいたものを書けていませんので、ここらで1つ書いてみます。まずは軽いものを……ということで、表題の本となりました。残念ながらいつ読んだか覚えておりませんが(Marloweは読む本に読み始めた日と読み終えた日を記す癖があります。その癖も、おそらくこの表題の本の影響を受けて身についたと思われます)、たぶん、高校生のときに読みました。
この本を読んで、Marloweの人生は変わりました。良いほうに。
さて、早速ですがこの本の内容を要約すると以下の文章になると思います。いや、要約ではなく引用にはなりますが。
三色ボールペンを使って、客観的に最重要なものは赤、まあ大事なものは青、主観的に大切だと感じたものには緑で、線を引いたり、丸で囲ったりする、それだけだ。
齋藤孝『三色ボールペン情報活用術』(p.22)東京:角川oneテーマ、2003年
もう、本の題名だけで本意がバレてしまっていて、ほとんど冒頭のこの1フレーズに全てが集約されているような気がします。しかし、ぜひご一読いただきたいのです。数ある本で、まず1冊目は何だろうと思い起こして、まあこれだろうなと10秒くらいで想起された本なのですから。
この本を高校生のときに読んで良かったと思います。良かった、では済まされないほどの出会いでした。僥倖とでも表現すべきかと思います。
この本を読んでからというもの、常に三色ないしは四色のボールペンを持ち歩くようになり、ペンなしには読書ができなくなりました。
ペンを持つことによる効用は、「主観と客観の切り替えに自覚的になれる」ことと、「集中力の向上が見込まれる」ことかと思います。実際に、私はペンを持つことによってこの両者を向上させることができました。
赤・青・緑の三色を使うのであれば、三本のペンを持ち替えるのでも同じだろうと思うかもしれないが、それは違う。一本のペンに三色が入っていて、それを切り替えるという行動様式そのものに意味があるのだ。
齋藤孝『三色ボールペン情報活用術』(p.56)東京:角川oneテーマ、2003年
ペン先をカチッカチッとノックして違う色に替えると同時に、脳の主観と客観を切り替える(=スイッチする)という感覚を鍛えているからだ。
もし、
「失いたくない『小さな習慣』があるとすれば、それは何ですか?」
と問われれば、私はおそらくこの「三色ボールペンを用いて本を読むこと」を真っ先に挙げると思います。と言いますのは、この習慣以外に私にとって不変の習慣などほとんど存在しないからです。それくらい、私にとって大切な習慣なのです。
私の本棚にはたくさんの本がありますが、ほとんどの本がこの三色ボールペンによって汚されています。Marloweは本を一度読んだだけでは気がすまない(というより頭に定着しない、理解できない)ので、何度も読み返すことが常なのですが、こうしてペンで本を汚すが故に、読み返すたびに違った発見ができて、なかなか刺激的な体験ができるのです。
赤と青は確実に理解を助けましたし、緑で記したものは、1冊の本からまた新たな興味へ自分へ導いてもくれました。私はそうして、芋づる式に理解と興味の網を広げていくことができました。
ちなみにこの本のなかには、例えばスケジュール帳も三色で用事を書き分ければ良いですよ、といったことも書かれています。この技についても漏れなくずっと実践しています。赤は最重要、青はまあ大切な用事、緑はプライベート・趣味、といった感じで。
まあMarloweの予定はほとんど赤と青で、緑の用事はほとんど皆無なのですが(基本的に人と群れない。孤独を愛するMarloweです)。
現在愛用するペンです。現在というか、もう4年くらいでしょうか。知る人ぞ知るペンです。緑が上のほうに見えると思いますが、あと赤と青と、黒も出ます。全部で四色。出したい色を上側にして持ち、ノックするとその色のペン先が出てくるという機構です。これが最高なんです。ネットで調べてもらえばいかにこのペンが優れているかということは一目瞭然ですので、あまり語る必要もないと思います。念のため添えますが、インクの替芯は当然(?)ジェットストリームの4C規格リフィルです。知っている人は知っているのです。
もしあなたがこのペンを持っていないなら、買うことを勧めます。
もしあなたがこのペンを持っていて、大切な人がいるなら、このペンを贈るべきです。
もしあなたがこのペンを持っていて、大切な人がいないなら、大切な人をつくるべきです。
とにかく、死ぬまでこのラミー2000を使い続けるのではないかと思うくらい、これ以外は考えられないというペンです。もうこれは自分の手であり指であり、そして意志や想像の乗り物であるという……そんな存在です。
記念すべき1発目の書評でしたが、あまり書評めいたことをするよりも、こんな風に自分が本当に勧めたいものについて、思いの丈を書きなぐるのが良いんじゃないかなあと、そう思いまして。
本よりもペンを推しているように見えたらごめんなさい。
どちらも素晴らしい逸品ですので、ぜひ。