こんばんは。
春が春らしくなるにつれて写欲は高まるものだけど、4月はそれなりに忙しいものである。今月も漏れなく少しばかり忙しく(ただし残業はしていない。忙しいというのは有給が取れないという意味。)写欲は不完全燃焼に留まった。そして、ブログも4月最終日まで振り返りに手を付けることができなかった。
──ただ、半日だけ早退することができた。ちょうどその日は秀吉が最晩年に花見をしたとされる「醍醐の花見」と日を同じくしていたので、15時くらいから醍醐寺へ向かった。
桜は当然散っていた。大人になってから醍醐寺には来たことがなくて、どんなもんかと愉しみにしていたけど、まぁこんなものかと。拝観料が高すぎると思ったのが総括(拝観料にはうるさい)。まぁ文化財を維持するのは大変ということですな(てきとう)。
ちなみに今回のお写ん歩、実は新しいレンズを試しに来たというのが本来の目的。画角とピント面の薄さで気づいた人はなかなか目が肥えてらっしゃる(キャプションをわざわざ見る人は少ないでしょう)。
EF50mm f1.8 STM、通称「撒き餌レンズ」。ミラーレス一眼と距離を置いて、あえて一眼レフを選択し、5DM3を使用している自分にとっては革新的な軽さに感じる。
画質はまぁボキャブラリーが乏しいので「ご覧の通り」で、100点ではないけど70点は下らなくて、軽快さとフォーカスの速さ、動作の正確性は単焦点ならではのリズム感が生まれやすくて、撮ってて楽しいレンズである、という感じ。
こういう、ピント面の薄い写真はものにするのが難しい。
ちょっと色がこってりし過ぎ、という感覚を覚える。これはレンズではなくボディの特性というか、キヤノンの色味の特徴でもあるわけだけど、もう少しあっさりしたのが好みだったりする。
例えばこういう色。
撮影行為には「見たままを撮る」というスタイルと、「感じたままを撮る」というスタイルがあるかと思う。最近は後者になびきつつあって、実際に見えた景色を少しだけネガに振りたがる傾向がある。
ということで、以下のものを導入した。
レンズフィルター。私は基本的に家に帰ってから写真を現像ソフトで追い込んだりすることは皆無なので、撮った瞬間にできるだけ完成させたい。そうすると、そもそものカメラやレンズの設定を駆使して、取り込む光自体を理想に近づけていく必要がある。
そんなときは手っ取り早くレンズフィルター、ということです。
ちょうど「ブラックミストプロテクター」なる新作が出たばかりだったけど、好みはNo.5くらいかなと思ってチョイス。
早速、その商品を着用して撮ったのが上の写真と下の写真。ちょっと淡いのがわかるだろうか(わからんでしょう)。
冒頭で書いたけど、なぜ写欲が不完全燃焼かって、この付けっぱなしにしたいフィルターを試しに行けなかったからである。仕方なく書斎と窓からの風景で我慢した次第。
こんな感じ。色んなシチュエーションで試せたわけではないけど、色の乗り方とか、光の拡散し具合が好みである。
写真とかカメラ以外の4月について
そう、ここまでほとんど4月について振り返ることなく、ひたすらレンズとフィルターのことを記すに留まってしまった。振り返れば話題が皆無なわけでもない。
- 異動先は悪くない
- 体調も悪くない
- お酒はやめたまま
- サンガも悪くない、平戸と三沢推し
ざっくり書くとこんな感じ。
ただ、何より大きなトピックは坂本龍一の訃報と、次がこれ。
これ、と言ってもわかりくい写真だけど、村上春樹の新作が出た、ということです。もちろん私の生前から活躍している作家なので、新刊との出会いはそう多くない。高校から大学にかけて過去作を全て読んで、ようやく追いついて新刊を発売と同時に読むようになったのは『1Q84』くらいからだろうか。以降は全て発売と同時に買って読んでいる。
毎晩ゆっくりと味わいながら読んでるのでまだ半分と少しくらいだけど、来月には読み終わって何らかの学びと感想を書くことができるかもしれない。
これが高校生や大学生だったら、通学中に読んで、そのまま授業や講義をすっぽかして喫茶店に入り浸って読み耽る──ということもできたんだろうな。したいなぁ。
こういうことができる若者諸君は、とびっきり贅沢な時間の使い方ができるわけで、是非ともこういう悪いことをしておいたほうがいいよ、というのが今日の結びです、若者はここのブログを読んでないだろうけど。
──と、言いつつ、上の写真を撮ったのは今月のとある平日、朝方喫茶店に寄り道して読書して、少し休みをもらってゆっくりと出社した日だった。人間ってなかなか変わらないなと、33歳を迎えた今月もまた思いましたとさ。めでたしめでたし。
ではまた。