2023年1月の振り返り

2023年の初投稿。

ここ数年で親戚がぽつぽつと鬼籍に入り、正月の正月らしさが段々と薄まってきている。こないだの年の瀬はNHK「ゆく年くる年」を観て(受信料を払いつつもこれしか観ていないのではないか)明けて2日と3日は自宅や出先で関東の大学しか出られない(ここ重要)箱根駅伝を観て、正月らしさを求めたりして。

そして正月が終わって毎年思うのは、そうか、そろそろ阪神淡路大震災の日だなと。他にも多くの震災はあったけど、自分が揺れたかが結局のところ強く印象に残ってる。

28年前はマンションに住んでいて、親に抱かれながらまだ薄暗い外へ連れ出された。この時期はNHKで震災関連の特番などが再放映されるからいくつか録画して観た(「ゆく年くる年」以外も観てた)。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/3200sec, IS200

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/30sec, IS250

さて、久しぶりにカメラを持っている状態で新年を迎えた。

28mmのGR3ではなく、40mmのGR3xをチョイスすることは自分にとってちょっとした挑戦だった。でも昨年の5月に購入して以来、28mmにしておけば…という後悔は全くない。

「出先で40mmで獲れないものに巡り合ったらどうしよう」というのが心配の種かと思うけど、自分の場合は「とにかく40mmで撮ろう」なので、守備範囲の狭さは気にならない。収まらなければ引いて、遠ければ近づく。昔から単焦点が好きなので、撮りたいモノとの距離を詰めたり離れたりっていう動きが結構好きである。

ただ、まだまだ良い写真が撮れてない。でも、だからこそものにしてやろうという愛着が湧く。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/80sec, IS100

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/60sec, IS200

RICOH GR IIIx, 40mm, f4.0, 1/30sec, IS1600

そうそう、お酒をやめようと決意した話。

今のところ順調に禁酒継続中。

もはや「禁」というほど耐えていない。そっと距離を置いて、自然消滅したような。健康状態の好転を強くは感じないけど、きっと良い影響があるでしょう。

書斎では炭酸水を飲むようになった。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/60sec, IS200

煙草を止めればご飯が美味しくなるというけど、お酒はどうだろう。何か悪しき習慣をやめるときは、その穴埋めを何か別の新しいもので補完してはいけないと先日読んだ本にあった。その通りだと思う、何事においても。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/320sec, IS100

お酒の話題を続ける。

自分はいったいいつからお酒を飲み続けてきたのだろう?と。

いまこうして書斎で書いている背後には壁一面の書籍があって、費やしてきたお金は血肉に変換されてきた。対してお酒は何も残らず、体内を通り過ぎていったような。もちろん、一緒にストレスなんかを流してくれたことはあれど。何より、頭脳明晰な時間が多く失われた。

2023年1月の振り返りとして最大のトピックのひとつは、酒を飲まない日常の一歩目を踏み出したこと。大げさやけど自分にとっては小さくないこと。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/40sec, IS320

成人してからずっと飲んできた。

飲まずに長期間過ごしてみるとどうなるのか。

未知の世界。足し算ではなく引き算による新世界。

まだ日常で引けるものはないか。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/50sec, IS200

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/500sec, IS100

RICOH GR IIIx, 40mm, f4.0, 1/60sec, IS100

そうそう、もう一つ大きなトピックとしては、久しぶりに小説を読んだ。

「……久しぶりに、小説を読んだ。……」

平野啓一郎風に書いてみた。単に小説を読んだこと自体が随分と久々で、それだけでも感嘆ものなのに、作品がそれなりにしっかりした小説だった。

「久しぶりに小説を読んだな。……」って。……多め。

3日で読んだ。高校・大学時代のときと同じようなペース、集中度合だった。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/30sec, IS800

映画化もされてたんだな。

来月また近くでやるみたい。ブルーレイでもいいけど。


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テーマ的に自分好みなのではないかという憶測と、平野啓一郎は初めてだけど立ち読みして思いのほか好意的な文体ではないかと思ったことが、手にとったきっかけ。

読み終わって、うん、まぁ良かったと。

小説を読んだ際の良し悪しの尺度として、自分が常々持っているものがある。

「もう一度読みたいかどうか」と「その文体に浸っていたいかどうか」のふたつ。

今作に関しては、前者の尺度は6/10、後者が8/10くらいだった。

総合的には7/10くらい。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/60sec, IS100

あえてマイナスな点を記しておくと、途中まで読んで、作品が全体的に整ってるようにじわじわ感じてしまったところが減点要素か。この整ってる感というのは、小説が書かれる前にすでに開始点と着地点が決まっていて、道程もある程度決まっているような、そんな感じ。

レシピ通りに忠実に作られた料理のような。

芸術というのは計算と即興の混合、あるいはそのどちらかだけでも成立するものだとは思うけど、大切なのはそこにミラクルがあるかどうか、なんですよね。

なんですよね、って言ったって伝わってないと思うけど、読み返す未来の自分にはわかるのでこれくらいにしておく。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/1250sec, IS200

RICOH GR IIIx, 40mm, f11, 1/25sec, IS100

先日、下鴨界隈を散策した。

この上の写真、下鴨本通と御蔭通の交差点あたりのカーブなんだけど、ここのカーブが好き。京都市内は碁盤の目のように東西南北に通りがあるけど、随所にイレギュラーな道がある。川とか寺社仏閣とか、あと区画整理とか、なんやかんやの都合があってイレギュラーな空間が生まれる。東本願寺や西本願寺のあたりにもカーブがあるね。

こういうカーブを通ると、がらっと空間が変わったように感じる。

ちなみに上のモノクロ写真、スローシャッターにしてナンバーをぼかしてる車は、前に自分が乗ってた車と同じ車種で、在りし日の自分を見たようで。(ただ、ここを南進するときこのカーブあたりではもう左車線をチョイスしてるから、少し違和感はある。)

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/1250sec, IS200

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/1000sec, IS200

暖かくなればもっと軽装で、どんどん歩けるんだけどな。どうも寒さに弱くなったようで、日差しなしではろくに歩けず写真も撮れず。

RICOH GR IIIx, 40mm, f2.8, 1/30sec, IS320

新しい定宿ならぬ、定喫茶店が決定した。

また仕事を昼から休んで行こう。

RICOH GR IIIx, 40mm, f8.0, 1/250sec, IS100

今月の振り返りはいつもよりも随分と早く、それでいて文量が多くなった。これはきっとお酒をやめたからでしょう。まだ10日あまりを残してるけど、このタイミングで振り返れること自体が何よりメモリアルな事実。さぁ、素面で何しようか。

ということで、また。